結論:+230 は、モーリシャス(インド洋)の国番号です。
番号自体は実在しますが、身に覚えのない着信は発信者番号を偽装したものである可能性があります。
折り返さないでください。
スマートフォンや固定電話に「+230」から始まる番号で着信があり、どこの国からの電話なのか調べに来られた方が多いと思います。
この記事では、+230 が モーリシャス の番号であることを確認したうえで、なぜ身に覚えのない着信が届くのか、折り返すとどうなるのかを解説します。
+230 はどこの国?【結論:モーリシャス】
+230 はモーリシャスの国番号
モーリシャスはインド洋に位置しています。
+230 は 23x 帯に属します。この帯は地理的にまとまった地域に順に割り当てられており、近い番号は近い地域を指すことが多くなっています。ただし1桁違えば別の国なので、番号を書き写す際は注意してください。
ゾーン2はどんな地域に割り当てられているのか
国番号の先頭1桁は「ゾーン」と呼ばれ、おおまかな地域を示します。ゾーン2は主にアフリカにあたります。
構成は次のようになっています。
- 2桁:+20(エジプト)、+27(南アフリカ)
- 21x:北アフリカ中心。空き番が5つ残る
- 22x〜26x:西アフリカから東・南部アフリカへ、地理的に並ぶ
- 28x:10コードすべてが未割当(国番号の拡張用に予約)
- 29x:大西洋・インド洋の島嶼部と未割当が混在
ただし「ゾーン2=アフリカ」と言い切れない例外があります。アルバ(+297)はカリブ海、フェロー諸島(+298)とグリーンランド(+299)は北大西洋にあり、いずれもアフリカではありません。歴史的な経緯でこの帯に割り当てられたものです。
23x 帯の割り当て一覧
| 国番号 | 国・地域 | 備考 |
|---|---|---|
| +230 | モーリシャス | インド洋(この記事の番号) |
| +231 | リベリア | 西アフリカ |
| +232 | シエラレオネ | 西アフリカ |
| +233 | ガーナ | 西アフリカ |
| +234 | ナイジェリア | 西アフリカ |
| +235 | チャド | 中部アフリカ |
| +236 | 中央アフリカ共和国 | 中部アフリカ |
| +237 | カメルーン | 中部アフリカ |
| +238 | カーボベルデ | 大西洋の島国 |
| +239 | サントメ・プリンシペ | 大西洋の島国 |
身に覚えのない +230 の着信は偽装の可能性があります
+230 は実在する国番号ですが、あなたの電話にかかってきた「+230」が本物である保証はありません。
発信者番号は偽装できる(CLIスプーフィング)
理由は、電話の発信者番号は技術的に偽装できるからです。
現在の国際電話の多くは、インターネット回線を経由する IP電話(VoIP) でやり取りされています。VoIP では、発信側のシステムが「発信者番号」として任意の文字列を通知できます。これを CLIスプーフィング(発信者番号偽装) と呼びます。
国内通信であれば事業者間で番号の正当性がある程度チェックされますが、国際区間をまたぐ通話では、通知された番号が本物かどうかを受信側で検証する仕組みが十分に機能しません。その結果、割り当てすら存在しない「+230」がそのまま日本の端末に表示されます。
着信履歴の「+230」は、「+230という国から電話が来た」のではなく「発信者が+230と名乗った」にすぎません。実際の発信元はまったく別の国である可能性が高く、受信側から特定することはできません。
実在する国の番号が騙られる理由
- 「実在する国だから本物だろう」と思わせやすい:未割当のコードと違い、調べれば実在する国が出てくるため、警戒を緩めやすくなります
- 番号の自動生成:発信システムが番号を機械的に大量生成する際、実在するかどうかを問わず送出されます
- 追跡が難しい:国際区間では発信者番号の真正性を検証する仕組みが十分に機能しないため、経路をたどるには通信事業者や捜査機関の関与が必要になります
+230 は詐欺に使われている|警察庁・総務省・電話会社の注意喚起
国際電話番号を使った特殊詐欺については、警察庁・総務省・大手通信各社がそろって公式に注意喚起を出しています。
※ 各機関の注意喚起は「国際電話番号を使った特殊詐欺」全般を対象としたものです。「+230」を名指しした公的発表は、現時点では確認されていません。ただし +230 は、注意喚起が対象とする典型的な手口(発信者番号偽装・ワン切り)に該当します。
警察庁:国際電話番号の犯行利用が急増
警察庁は特殊詐欺対策ページ「SOS47」で、令和5年(2023年)7月以降、特殊詐欺での国際電話番号の犯行利用が急増していると公表しています(2024年12月18日)。対策として国際電話の利用休止を案内し、高齢者世帯には申込書や送付用封筒の配布といった手続き支援まで行っています。
総務省:相談窓口「でんわんセンター」を開設
総務省は2025年6月10日、迷惑電話対策の相談窓口「でんわんセンター」を開設しました。「知らない番号から電話がかかってきた」「自動音声の不審な電話がかかってくる」といった相談を無料で受け付けており、国際電話不取扱受付センターと連携して利用休止の申し込みもサポートしています。
- 迷惑電話対策相談センター「でんわんセンター」(総務省事業)
- 電話:03-6162-1111(平日10時〜17時/土日祝・年末年始を除く)
- 相談料無料(通話料は自己負担)
電話会社:ワン切りによる高額請求を警告
ソフトバンクは2025年6月10日の告知で、「着信履歴を残すことで受信者に折り返しを促し、高額な通話料金を請求する」ワン切り詐欺の手口を具体的に説明し、心当たりのない国際電話番号に折り返さないよう呼びかけています。大阪府警をはじめ各都道府県警察や自治体、国民生活センターも同様の注意喚起を行っています。
実際に報告されている手口には、中国語の自動音声で用件を告げるもの、通信会社や大手企業の名前を名乗って未払い料金を請求するもの、警察官や公的機関の職員を装うものなどがあります。公的機関が国際電話番号から連絡してくることはありません。
+230 に折り返してはいけない理由
着信履歴が残っていると折り返したくなりますが、心当たりがない限り +230 への折り返しは避けてください。理由は3つあります。
- 接続先が表示と異なる可能性がある:表示番号が偽装されている以上、折り返し先が何につながるかは事前に判断できません。高額課金の番号に転送される手口があります。
- 国際通話料が発生する:モーリシャスへの通話は国際電話です。日本から発信すれば通話料がかかります。
- 「反応する番号」として記録される:折り返す行為自体が「この番号は使われていて、電話に反応する人物がいる」という情報になります。以降、迷惑電話が増える可能性があります。
正当な相手であれば、留守番電話にメッセージを残すか、別の手段で改めて連絡してきます。折り返す必要はありません。
+230 に電話をかけるといくらかかる?【通話料金】
通話料はかけた側が負担します。着信に折り返した時点で、料金を払うのは着信を受けたあなたです。相手が国際電話をかけてきたこと自体には、あなたの料金は発生しません。
日本の携帯電話から +230(モーリシャス)へかけた場合の通話料です。
| 携帯電話会社 | 30秒 | 3分 | 10分 |
|---|---|---|---|
| NTTドコモ(平日8:00〜19:00) | 180円 | 1,080円 | 3,600円 |
| NTTドコモ(夜間・早朝・土日祝) | 120円 | 720円 | 2,400円 |
| au(KDDI) | 184円 | 1,104円 | 3,680円 |
| ソフトバンク・ワイモバイル | 184円 | 1,104円 | 3,680円 |
| 楽天モバイル | 180円 | 1,080円 | 3,600円 |
料金はいずれも30秒あたりの金額です。国際通話料に消費税は加算されません。料金は改定されることがあります。発信前に契約中の会社の公式ページで最新の金額をご確認ください。
出典:
- NTTドコモ(WORLD CALL)(2023年10月11日現在)
- au(KDDI)(2024年6月現在)
- ソフトバンク・ワイモバイル(2025年3月19日時点)
- 楽天モバイル(2023年6月1日時点)
+230 の電話に出てしまったときの対処
すでに出てしまった方向けの説明です。まず落ち着いてください。出ただけで直ちに金銭的被害が発生することはありません。
出ただけで通話料は請求される?
請求されません。 日本の電話サービスでは、国内で電話を受ける側に通話料が課金されない仕組みが原則です。国際電話であっても、着信した側に国際通話料が請求されることはありません。費用が発生するのは、あくまでこちらから国際電話をかけた場合だけです。だからこそ、相手は折り返させようとします。
やってはいけないこと
- 折り返し発信する
- 自動音声の指示に従って番号(「1を押してください」等)を入力する
- 氏名・住所・生年月日・口座番号・暗証番号・カード番号を答える
- 案内された URL や SMS のリンクを開く、アプリをインストールする
- 「電話を切らないでください」という指示に従い続ける
やるべきこと
- 何も答えず、すぐに切る(無言で切って構いません)
- 番号を着信拒否に登録する
- 実在の企業や公的機関を名乗られた場合は、相手が言った番号ではなく公式サイトに記載された番号にこちらからかけ直して確認する
- 個人情報を答えてしまった、金銭を要求されたという場合は、警察相談専用電話 #9110 または消費者ホットライン 188 に相談する
+230 からの着信をブロックする方法
スマートフォンの設定でブロックする
- iPhone:着信履歴の番号右側の「i」→「この発信者を着信拒否」。「設定」→「アプリ」→「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先にない番号を鳴らさずに処理できます。
- Android:着信履歴の番号を長押し→「ブロック」または「迷惑電話として報告」。「迷惑電話とスパムの保護」をオンにしておくと自動で警告されます。
- 各社の迷惑電話対策サービス:ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルがそれぞれ提供しています。提供内容と料金は契約中の会社の公式ページでご確認ください。
ただし発信者番号は毎回変えられるため、1件ずつのブロックでは追いつかないことがあります。
国際電話そのものを止める
海外と電話をやりとりする予定がないなら、国際電話の発着信を契約単位で止めるのが最も確実です。いずれも無料で申し込めます。
- 国際電話不取扱受付センター:0120-210-364(オペレーター受付は平日9時〜17時、自動音声は24時間・無料)。固定電話の国際電話の発信を停止できます。希望すれば海外からの着信も止められます。
- NTTドコモ:151(ドコモの携帯から)/0120-800-000
- au(KDDI):157(auの携帯から)/0077-7-111
- ソフトバンク・ワイモバイル:157(ソフトバンクの携帯から)/0800-919-0157
- 楽天モバイル:my 楽天モバイルから国際通話の利用を停止
警察や自治体、国民生活センターも特殊詐欺対策としてこの手続きを案内しています。国際電話を使わないご家庭、特に高齢のご家族の電話には有効な対策です。
+230 に関するよくある質問
+230 はどこの国の番号ですか?
モーリシャス(インド洋)の国番号です。ゾーン2は主にアフリカに割り当てられた番号帯で、+230 はそのひとつです。
+230 に折り返すと料金はかかりますか?
日本から発信すれば国際通話料が発生します。心当たりのない着信には折り返さないでください。
+230 の電話に出てしまいました。料金は請求されますか?
請求されません。日本では電話を受けた側に通話料が課金されない仕組みが原則で、国際電話でも同じです。料金が発生するのは、こちらから発信した場合のみです。
まとめ
- +230 は モーリシャス(インド洋)の国番号
- 番号は実在するが、着信表示は偽装できるため本物とは限らない
- 受けただけ・出ただけでは料金は発生しない。心当たりのない着信への折り返しは厳禁
ご家族、特に高齢の方の電話にも同じ着信が届いている可能性があります。この記事を共有していただけると、被害の防止につながります。
国番号に関する関連記事
ほかの国番号についても同じように解説しています。割り当ての有無や国の事情はそれぞれ異なりますが、身に覚えのない着信への対処法は共通します。
23x帯(西アフリカ・中部アフリカ)(この記事と同じ帯)
- +231 はどこの国?リベリアの国番号
- +232 はどこの国?シエラレオネの国番号
- +233 はどこの国?ガーナの国番号
- +234 はどこの国?ナイジェリアの国番号
- +235 はどこの国?チャドの国番号
- +236 はどこの国?中央アフリカ共和国の国番号
- +237 はどこの国?カメルーンの国番号
- +238 はどこの国?カーボベルデの国番号
- +239 はどこの国?サントメ・プリンシペの国番号
ゾーン2(アフリカ)のほかの番号帯
- +20 はどこの国?エジプトの国番号
- +210はどこの国?国番号210は未割当
- +220 はどこの国?ガンビアの国番号
- +240 はどこの国?赤道ギニアの国番号
- +250 はどこの国?ルワンダの国番号
- +260 はどこの国?ザンビアの国番号
- +280 はどこの国?国番号280は未割当
- +29から始まる電話はどこの国?290〜299の一覧
ほかのゾーンの国番号
- +1はどこの国?アメリカ・カナダなど20か国が共有 ― ゾーン1(北米番号計画)
- +30 はどこの国?ギリシャの国番号 ― ゾーン3(ヨーロッパ)
- +40 はどこの国?ルーマニアの国番号 ― ゾーン4(ヨーロッパ)
- +51 はどこの国?ペルーの国番号 ― ゾーン5(中南米)
- +60 はどこの国?マレーシアの国番号 ― ゾーン6(東南アジア・オセアニア)
- +7 はどこの国?ロシア・カザフスタンの国番号 ― ゾーン7(ロシア・カザフスタン)
- +81 はどこの国?日本の国番号 ― ゾーン8(東アジア・南アジア)
- +90 はどこの国?トルコの国番号 ― ゾーン9(西アジア・中央アジア)
- +800はどこの国?国際フリーフォン(UIFN)の番号 ― 国際サービス用(国ではない番号)
参考・相談先
国番号の割り当てを確認した一次情報
公的機関・電話会社の注意喚起
- 警察庁 SOS47「国際電話番号による特殊詐欺が急増中!」(2024年12月18日)
- 総務省「迷惑電話対策相談に関する『でんわんセンター』の開設」
- ソフトバンク「国際電話を悪用した特殊詐欺に関するご注意」(2025年6月10日)
- 大阪府警察「みんなでとめよう!国際電話詐欺!」
相談窓口
- でんわんセンター(総務省事業):03-6162-1111(平日10時〜17時)
- 国際電話不取扱受付センター:0120-210-364
- 警察相談専用電話:#9110/消費者ホットライン:188
最終更新:2026年7月31日/国番号の割り当て状況は ITU-T 勧告 E.164 の割当表をもとに確認しています。

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